2015年の挨拶
理論と実践の16年間 ―国民の命・宅地・大地の環境資源を見つめて―
学士会館で創立記念式典を行うと、その組織は長く発展するという湊 秀夫名誉会員(東大名誉教授)からの推奨を受け、その挙行をしてからNPO法人日本地質汚染審査機構の活動が内閣府から認証され、今年で創立16周年を迎えます。
私たちは中立性・科学性の精神を堅持し「美しい国土の修復をめざして―地球と未来のこどもたちのために―」を創立以来の合い言葉に活動をして参りました。また、地質汚染診断士、液流動化診断士など多くの診断士を世に送りました。そして、今年から国民のたちばからの総合宅地理学診断士をはじめ、各宅地診断士の資格認証も当法人として可能になりました。また、毎月末(金曜日)に開催してきた地質汚染などに関わる地質環境の普及・啓発活動の「イブニング・セミナー」は170回に及び、国内外の学術団体などと共催した多数の国内外シンポジウムも精力的に実施しております。そして、当NPOの機関紙「モグラGEO―ECOニュース・レター」については、年四回の定期刊行システムも確立できました。さらに、本誌には宅地診断に関わる査読つきの学術「Short Note」原稿も投稿可能になります。
現代の社会・経済・学術技術の基盤は、底堅さが無く、それらは地震時の大地のように液流動化、そして地波もともなう乱高下をなし、組織・個人の足下が不安定であり、定める足場さえないようにも感じます。それだからこそ、創立以来、自前の精神に徹して16年間、微動もしない本NPOの活動を、これからも会員ともども継続・強化して行く所存であります。そして、それは、―地球と未来のこどもたちのために―です。本NPO法人会員の志は高い。
NPO法人日本地質汚染審査機構 理事長
理学博士・茨城大学名誉教授 楡井 久(地質汚染診断士・地層液流動化診断士)
|